「HSPの気持ちの落ち込みと、うつ病の違いが分からない」
「うつ病の症状を知りたい」
「HSPがうつ病になりやすいのは本当?」
このようなお悩みをお持ちではありませんか?
うつ病とはやる気の低下や気分の落ち込みなどの精神的症状と、頭痛や腹痛、不眠などの身体的症状が現れる精神疾患です。
15人に1人が発症するといわれているため、意外と身近にうつ病の人がいるかもしれません。
うつ病はストレスや気分の落ち込みが慢性化しているときになりやすく、刺激に敏感でストレスを溜めやすいHSPは特に注意する必要があります。
うつ病の症状とHSPの気分の落ち込みなどは似ているため、気づかないうちにうつ病になっている可能性があります。
この記事では、以下について紹介します。
- HSPがうつ病になりやすい理由
- うつ病の原因と症状
- HSPとうつ病の見分け方
うつ病はHSPに限らず、誰でもなる可能性のある精神疾患です。
些細な変化や悩み、違和感を感じたらできるだけ早くに、医師やカウンセラーに相談してくださいね。
HSPはうつ病になりやすい?
HSPは刺激に敏感で繊細なため、、気分の落ち込みやストレスをため込んでしまいがちです。
このように無理をして過ごす状態が長くなるほど、心の病に気づきにくいので注意が必要です。
HSPとうつ病は隣り合わせのような関係で、HSPが原因でストレスを感じ、そのストレスがきっかけとなってうつ病になることをHSPうつと呼ぶこともあります。
つまり、うつ病の原因にHSPが大きく関わっているということです。
HSPは普段から気分が落ち込みやすい
HSPの気質として、気分が落ち込みやすくなるという特徴があります。 そのため、うつ病にかかっていたとしても「いつものように疲れているんだ」と見過ごしてしまいがちです。
HSPの共感力の深さから、相手の悲しみや苦しさを一緒に背負い込んだり、相手の何気ない言葉や行動を深読みしてしまったりなど、HSPは自分の心を傷つけたり、落ち込んだりする人が少なくありません。
こういった、日常的な気分の落ち込みからストレスをため込み、上手く発散できずにいると、やがて心身に影響を及ぼしていきます。
慢性的に気分が落ち込みやすい
HSPは、慢性的に気分が落ち込んでいることが多いです。
そのため、普段の気分の落ち込みなのか、うつ病による気分の落ち込みなのかが分からなくなってしまいがちです。
うつ病の症状かどうかを見抜くポイントとして、落ち込む期間の長さがありますが、HSPの気分が落ち込んでいる状態が慢性的であると、うつ病との見分けが難しいです。
気持ちが沈んでいる状態が2週間以上あると心の病であるといわれてます。
しかし、HSPの気分の落ち込みが慢性的な人は、うつな気分になるのが毎日である人もいます。
このような場合は判断が難しいですが、うつ病でなくてもストレスが溜まりすぎている可能性があるので、医師やカウンセラーに相談することをおすすめします。
HSPがなりやすいうつ病とは
ここでは、うつ病になる原因や症状について紹介します。
もし、うつ病の症状に当てはまるかもしれないと感じたら、できるだけ早く医師に相談してくださいね。
うつ病とは
うつ病とは気分が落ち込むことや憂うつな気分、やる気が出ないなどの精神的症状に加え、眠れないことや肩こり、めまいなどの身体的症状が現れる気分障害の1つです。
そして、生涯のうち15人に1人が発症する身近な病気です。
うつ病では気分が落ち込んだり、やる気がなくなったり、体がだるくなったりといったうつ状態だけ生じるため「単極性うつ病」とも呼ばれます。
一方、テンションが異常に上がったり、行動的になりすぎたりする躁状態(軽躁状態)とうつ状態を繰り返す病気のことを双極性障害と呼びます。
うつ病の原因
うつ病の原因は正確には解明されていませんが、感情や意欲に関連する脳の働きに不調が生じているからと考えられています。
主に、精神的・身体的なストレスが原因とされますが、ネガティブな出来事に限らず、進学や就職、引越や結婚などのポジティブな出来事の後に発症することもあります。
なお、身体の病気や内科治療薬が合わないことが原因で、うつ状態が生じる可能性があるので注意が必要です。
HSPの特性上、気づかないうちにストレスを溜めすぎてしまったことで、うつ病を発症することがあります。
できる限り、日々のストレス発散を心がけ、穏やかな日々を目指すことを目指しましょう。
うつ病の症状
うつ病には精神症状だけではなく、身体症状も発生します。
うつ病になった際に生じる症状について以下を紹介するので、当てはまる症状がないかを確認してみてください。
- 表情が暗い
- 自分を責めてばかりいる
- 涙もろくなった
- 反応が遅い
- 落ち着かない
- 飲酒量が増える
- 食欲がない
- 性欲がない
- 眠れない、過度に寝てしまう
- 体がだるい、疲れやすい
- 頭痛や肩こり
- 動悸
- 胃の不快感、便秘や下痢
- めまい
- 口が渇く
もし、複数の項目が当てはまる場合は、うつ病の可能性があります。
無理をせず、できるだけ早く医師に相談してみてくださいね。
HSPの落ち込みとうつ病の5つの見分け方
HSPの特性なのかうつ状態なのかが見分けにくいうつ病ですが、以下の5つをもとに自分の状態を見つめてみてください。
- 無関心や無気力
- 睡眠不足や体の痛み、食欲増減
- 表情の変化
- 行動の積極性
- 周囲の反応
無関心や無気力
「今まで楽しかったものが楽しめなくなった」
「お風呂や食事、歯磨きなどが面倒でできない」
「テレビや動画などに集中できない」
このような物事への関心や無気力感が現れている場合は、病気による影響の可能性が高いです。
精神的な理由で力が湧かない、やる気が出ないという状態は、うつ病のせいで心も脳も疲弊して、動けない場合があります。
睡眠不足や体の痛み、食欲増減
「食べすぎて吐きそうになったり、何も食べれなかったりする」
「なかなか眠れず、気づいたら朝になっている」
「頭痛や腹痛に悩んでいる」
「立ちくらみやめまいがたびたび起こる」
うつ病は、精神症状だけではありません。
原因不明の上記のような身体症状があらわれている場合は、うつ病が原因の場合があります。
主に、憂鬱な気分や自己肯定感の低下などの精神症状が原因で、自律神経が乱れ、頭痛や肩こり、不眠が発生している場合もあります。
特に、頭や胃腸はストレスに弱いため、原因が分からない痛みであれば、心の病が引き起こされる場合があります。
表情の変化
「上手く笑えなくなった」
「体調悪い?と聞かれることが多い」
「突然涙が出てくる」
精神的不調は表情に現れることが多く、無表情になったり、愛想笑いになっていたりなど、不調が現れる前に比べて表情が乏しくなります。
しかし、HSPは周りに悟られないように無理して笑い、ばれないことが多いです。
大切な人や信頼できる人の前でだけは、無理をせず悩みを打ち明けてみましょう。
行動の積極性
「誰とも会いたくない」
「話しかけてほしくない」
「ぼーっとして、忘れ物やミスが増えた」
疲れを感じたり、誰かとの会話が面倒だと感じるようになったら、うつ病の可能性があります。
また、うつ病になると集中力が低下し、忘れ物やミスが増える場合があります。
ミスが増えることで、自分を責めたり、自己肯定感が下がったりと悪循環になってしまうので、しっかり休むことが大切です。
周囲の反応
「家族や友達から心配されることが増えた」
「上司から仕事の量を何度も確認される」
「友達から性格が変わったといわれた」
うつ病は、自分では気づかないような些細な変化を、他者が気づいている場合があります。
もし、他の人から心配されることが増えたと感じたら、一度じっくり自分と向き合ってみてくださいね。
うつ病の可能性があったら、できるだけ早くに相談しよう
HSPがうつ病になっても「いつも通り、疲れがたまっているんだ」と見逃してしまいがちです。
うつ病を放置すると、症状が悪化したり、完治まで時間がかかってしまったりするため、できるだけ早く治療を開始する必要があります。
もし、以下のようなうつ病の症状が複数現れているなら、一度医師やカウンセラーに相談してみてください。
- 表情が暗い
- 自分を責めてばかりいる
- 涙もろくなった
- 反応が遅い
- 落ち着かない
- 飲酒量が増える
- 食欲がない
- 性欲がない
- 眠れない、過度に寝てしまう
- 体がだるい、疲れやすい
- 頭痛や肩こり
- 動悸
- 胃の不快感、便秘や下痢
- めまい
- 口が渇く
繊細で優しいHSPは、他の人に迷惑をかけたくないと気にしてしまいます。
しかし、あなたの心と体を守れるのはあなたです。
些細な変化や悩み、違和感でもいいので、医師やカウンセラーにぜひ相談してみてください。
もし、いきなりクリニックや病院に通うのに抵抗があるという方は、オンラインカウンセリングというのもあります。
対面よりも低価格で、気軽に活用できるので、ぜひ活用してみてくださいね。